大学院案内ガイドブック2019
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72導を通じて、研究データの取り扱い方を習得します。そして、年2回予定している研究発表会では、プレゼンテーションスキルを身につけ、他者に対する説明能力を習得します。さらに、学外における学会での発表能力を育成するとともに、学内ではデータの再検討、分析方法の確認など研究の進行状況の確認を毎月おこない、研究目的の明確さ、研究のオリジナリティー、論理構成の明解性及び一貫性に重点をおいて修士論文を作成します。入学者受入れの方針(アドミッション?ポリシー)救急システム研究科修士課程では、修士課程の教育の目的?方針を十分に理解し、病院前救急医学に対して不断の努力をもって、学問への探究心を有し続ける人材を広く求めています。1.国内外を問わず病院前救急医療研究に関係する必要な倫理観と豊かな医学的知識?経験を有している。2.独創的な思考を有し、優れた見識と医療倫理をもち旺盛な就学意欲を有している。3.病院前救急医療に関心を持ち、学識豊かな高度専門職業人として研究?教育?臨床の場に携わりたいという願いを有している。授業科目の構成授業科目は大別して、「特論」と「演習」で構成されています。「特論」は、専門医師、救急救命士、看護師などによる極めて興味深い専門的な科目で構成しています。救急救命士の医学的知識を涵養するために、身体構造機能学特論、病院前救急薬理学特論、臨床推論?救急鑑別診断特論において、再度解剖学や救急の病態の理解を図り、小児救急特論、高齢者生活習慣病特論などでは、現在の救急医療で社会的問題となっている高齢社会化と救急患者増加の問題、また、小児、周産期における病院内診療拒否やたらい回しなどの問題の抽出を図ります。救急医療における専門科目に位置づけられる蘇生学特論では、蘇生における統計の在り方と蘇生の科学を、メディカルコントロール特論や、救急生命?倫理特論、救急法学特論などでは現在の救急医療の問題点を把握します。外傷医学特論では、我が国で大きな問題点となっている外傷医学や災害医学を取り上げ、外傷?災害時の対応や、国際連けいの在り方に関して論じます。病院前救急医学教育特論、救急プレゼンテーションスキル特論、救急コミュニケーションスキル特論、救急業務統計?情報処理特論などでは、救急救命士の特定行為を指導するために必要な医学知識を学び、コミュニケーションなど患者への実践対応力を身につけると共に、病院前救急医療分野の研究を通じて根拠に基づいた医療(EBM)の実践と統計学的分析力、国内外での学会発表などを通じてプレゼンテーション能力の育成を行うべく構成されています。「演習」では、国内外の病院前救急医療体制の比較研究を行うとともに、高度職業人として必要とされる知識と技術を学ぶ編成となっています。国際救急比較研究では国内外の病院前救急分野の研究を比較し、国際救急医療体制演習では海外の救急医療機関へ訪問、国内消防行政管理演習では国内の救急医療機関を訪問します。救急救命高度スキル技術Ⅰ(総合シミュレーション)では、外傷や災害などを中心としてプレホスピタルケアの充実に必要なO the Job Training(シミュレーショントレーニング)におけるインストラクターのスキルを習得し、救急救命高度スキル技術Ⅱ(病院内演習)や救急救命高度スキル技術Ⅲ(消防演習)では、プレホスピタルケアの充実に必要な病院内での実習をOn the Job Training(臨地実地研修)で行い、より高度なスキルを習得します。さらに救急に関するインターンシップも行っており将来の職業選択に重要な機会となります。学 位本大学院救急システム研究科において授与する学位は、「修士(救急救命学)〔Master of Emergency Medicine〕となります。修士の学位は、本大学院の修士課程に所定の年限在学し、履修科目の成績並びに学位論文及び最終試験の成績の総合判定に合格した者にこれを授与するものとします。修了単位修得すべき単位は、次のとおりです。救急救命システム専攻修士の学位を取得しようとする者は、2年以上在学し、所定の科目について34単位以上を修得し、修士論文を提出し論文審査に合格しなければならない。単位は、次の区分によって修得する。年 次授業科目(34単位)講 義演 習第1年次1848第2年次4救急救命システム専攻(1年コース)修士の学位を取得しようとする者は、1年以上在学し、所定の科目について32単位以上を修得し、修士論文を提出し論文審査に合格しなければならない。単位は、次の区分によって修得する。年 次授業科目(32単位)講 義演 習第1年次2012社会人の受入れ研究活動や資格取得を目指す人のために社会人選考を設けています。大学等を卒業後満3年以上経過している者、あるいは満28歳以上の者で、本学において、大学を卒業した者と同等の学力があると認めた者を対象としております。

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