ドキュメント国士舘

夢をあきらめない 国士舘大学
国士舘大学の意欲 自分の得意ややりたいことがハッキリしていたので、私たちはAO選抜で大学入試にチャレンジした。

国士舘大学の入試にはいくつかの方式があります。小論文や面接(または口頭試問)、学習計画書などで選考するAO選抜もその一つです。自分に得意なことがある、何かに夢中になった経験がある、また、将来の夢がある人などは、AO選抜で受験する人が多いようです。今回はAO選抜で本学に入ってきた3名の学生に、なぜAO選抜を選択したのか、現在大学で学んでいることや将来の抱負などについてお聞きしました。

将来は、理科の先生を目指している。

舩野 稜大(ふなの りょうた) 2023年度入学 理工学部 理工学科 基礎理学系

編集部
舩野さんは、なぜ国士舘大学に入ろうと思ったのですか?
舩野
僕は将来、学校の先生を目指していて、それで国士舘大学に入ろうと思いました。教職課程が取りやすく、教員になるための学びが充実しているイメージがあったからです。
編集部
理工学部を選んだのは、中学校と高等学校の理科の先生になりたかったから?
舩野
そうですね。いまは理科の先生を目指していますが、自分の中に迷いがあって、数学でも教員免許が取れたらいいなと思っています。
編集部
学校の先生になりたいと思ったのは、なぜですか?
舩野
高校受験のときに通っていた塾の先生が、すごく楽しそうに教えてくれて。それで人に何かを教えることに憧れて、学校の先生という職業に興味を持ちました。
編集部
その先生は、理科の先生だったんですか?
舩野
いや、理科ではなく英語の先生でした。自分は英語がすごく苦手で。でも、その先生の英語の授業が面白くて、分かりやすかったんです。分からない状態を、分かる状態にしてあげられるっていいなと思いました。
編集部
いま、大学に入って、どんなことを学んでいますか?
舩野
いまは理科の基礎的なところを学んでいます。選択科目だと「基礎化学A」とか、必修では「物理実験」や「線形代数概論A」といった授業を取っています。あと、個人的には地学が好きです。地震とか天気とか宇宙などにも興味があります。
編集部
舩野さんはAO選抜で受験しましたよね。なぜAO選抜を選択したのですか?
舩野
もともとは指定校推薦で受験したいと思っていましたが、準備をしていく中でAO選抜というのがあることを知りました。入試日程を考えて、AO選抜から受けてみようと思ったんです。第一志望だったので合格をいただけて結果的にはよかったと思っています。
編集部
AO選抜での受験はどうでしたか。準備は大変でしたか?
舩野
いろんな書類を提出しなければならないので、それが大変でした。「出願基準証明書」とか、「学習計画書」とか。特に「学習計画書」は、書くのに苦労しましたね。大学に入ってやりたいことが漠然としていたので。A4の紙1枚びっしり埋まるぐらい書かなければならないんです。教員になりたいことは決まっていましたが、どんな教員になりたいのか、そのために大学で何を学びたいのかとか、高校の担任の先生にも協力していただいて、頑張って書きました。
編集部
AO選抜には小論文もありますよね。小論文はどうでしたか?
舩野
自分は高校が総合高校で、国語表現という科目があり、授業で小論文対策をやっていたので、それが役に立ちました。問題はよく覚えていませんが、確か新聞記事の抜粋が出て、筆者が述べたいことを200字ぐらいで要約し、残り400字で自分の考えをまとめなさい、みたいな問題だったと思います。
編集部
理工学部は、口頭試問もありますね。それはどうでしたか?
舩野
口頭試問は、その場で簡単な公式を使う問題を出されて、これをXで微分してくださいとか、そんな感じでした。あとは面接ですね。なぜ理工学部を志望するのかとか、この大学で何を学びたいのかとかを聞かれた気がします。
編集部
一般選抜での受験は考えなかったのですか?
舩野
はい。高校に入ったときから、大学は指定校推薦で受けようと考えていました。それと、一般選抜で受ける自信がなかったというのもありますね。部活を一所懸命やっていましたから。高校3年生の8月まで大会に出ていました。そこから受験勉強というのは、さすがにちょっときついかなと思って。
編集部
部活は何をやっていたのですか?
舩野
水泳です。平泳ぎをやっていました。
編集部
部活での経験は、「出願基準証明書」に役立ったのではないですか?
舩野
そうですね。「出願基準証明書」には、主に部活のことを書きました。水泳に打ち込んだ3年間でしたから。最後の年には部長も務めさせていただいて、集団をまとめるのは初めてのことだったので、自分の中ではその経験が大きかったですね。「出願基準証明書」にはそれを書きました。
編集部
大学生活はどうですか。楽しいですか?
舩野
はい。大学生活は充実しています。勉強はもちろんですが、アルバイトもやっているので。最近は学習塾の講師も始めました。一週間が2、3日ぐらいに思える速さで、あっという間に過ぎていく感じです。
編集部
ぜひ、素敵な先生になってください。今日はありがとうございました。

傷病者に寄り添える、救急救命士になりたい。

相崎 由凪(あいざき ゆな) 2023年度入学 体育学部 スポーツ医科学科

編集部
相崎さんは、体育学部のスポーツ医科学科ですよね。なぜこの学科を選んだのですか?
相崎
私は救急救命士になりたかったので、スポーツ医科学科を受験しました。国士舘大学は全国の大学の中で救急救命士の国家試験の合格者数がいちばん多くて(※)、合格率も高いんです。経験豊かな先生方に指導していただけるし、実習科目も充実しているので、ここしかないと思って受けました。 ※(株式会社大学通信)大学探しランキングブック2023より
編集部
国士舘以外の大学も受験されたのですか?
相崎
いえ、私は国士舘大学一本です。
編集部
それはまたどうして?
相崎
国士舘大学の建学の精神が好きだからです。私は小さい頃から、どんな些細なことでも人の役に立つ大人になりたいと思っていたので、「国を想い、世のため人のために尽くせる人材を養成する」という建学の精神にビビッと来ました。それで国士舘大学に入りたいと思いました。
編集部
いつ頃から救急救命士になりたいと思っていたのですか?
相崎
きっかけは中学校2年生のときです。学校の職場体験で消防署に行って、そのときは消防士になりたいと思ったんですが、そこからいろいろ調べて、救急救命士という仕事があることを知りました。また、自分が高校1年生のときに祖父が倒れて。そのときに救急救命士の人が来てくださって、そのときの安心感がものすごくて、それで救急救命士になりたいと強く思うようになりました。
編集部
相崎さんは本学の「成績優秀奨学生制度」の合格者ですよね。一般選抜で受験されたのですか?
相崎
いえ、私は総合型選抜のAO選抜で合格をいただきました。ちょっと複雑なんですが、まずAO選抜で合格をいただいて、その後、さらにデリバリー選抜と大学入学共通テストI期を受けて、そちらで成績優秀奨学生として合格をいただきました。
編集部
つまり、先にAO選抜で合格をもらって、さらに一般選抜にチャレンジして、成績優秀奨学生になったということですか?
相崎
はい、そうです。もともと成績優秀奨学生になることを目指していたので、受験は一般選抜でチャレンジするつもりでした。でも、オープンキャンパスに行ったときに、入試部の先生が教えてくださったんです。AO選抜で合格してからでも、一般選抜で奨学生にチャレンジできるよって。
編集部
成績優秀奨学生になると、入学金?授業料等が4年間免除になるんですよね。それは大きいですね。(※原則4年間)
相崎
はい、ものすごく大きいです。初めにAO選抜で合格をいただけたので、安心して一般選抜にチャレンジすることができました。
編集部
AO選抜では「出願基準証明書」を提出しますよね。どんなことを書いたのですか?
相崎
私は高校のとき部活でバスケットをやっていたので、そのことを主に書きました。公立高校だったのでそんなに強くなかったのですが、毎日ハードに練習して、キャプテンも務めさせていただきました。あとは救急救命士になりたいと思っていたので、どんな救急救命士になりたいか、その思いの丈を書きました。
編集部
面接試験はいかがでしたか?
相崎
面接試験では、まずスポーツ医科学科でどんな資格取得を希望しているかを聞かれたので、救急救命士を取りたいと答えました。そして私は、まずは傷病者を一番に思って、少しでも不安を和らげられる救急救命士になりたいと答えました。
編集部
将来の進路は決めているのですか?
相崎
卒業したら、東京消防庁で救急救命士として働きたいと思っています。外国の傷病者に寄り添える救急救命士になりたいので、英語も勉強しています。いま、外国人がたくさん来る飲食店を見つけて、そこでアルバイトを始めました。英語で接客したり、お客さん同士の話を聞いたりできるので、すごく勉強になります。それと国士舘大学には「手話演習」が選択科目であるので、手話もできるようになりたいです。いろんな傷病者に寄り添える救急救命士を目指しています。
編集部
いま大学でどんなことを学んでいますか?
相崎
いまは心肺蘇生法とか、止血の方法とか、基礎的なことを教えてもらっています。あと、先日プール実習があって、そこで救急救命士としての心得をご指導いただきました。人の命に関わる厳しい世界なので、救急救命士の覚悟が再確認できてよかったです。これから海難救助や冬山での遭難者の救助など、いろんな実習が待っているので楽しみです。
編集部
大学でもバスケットは続けているのですか?
相崎
はい、部活でバスケもやっています。他にも、スポーツ医科学科にあるJPTECK研究会というのに入っていて、先輩方から実習の手ほどきを受けたり、専門的なことを教えてもらったりしています。実技科目の試験に役立つので、めちゃめちゃありがたいです。
編集部
勉強も、実習も、部活も、アルバイトもあって、大変な毎日ですね。
相崎
はい。大変ですけど、ずっと学びたかったことが学べているので、ものすごく楽しいです。
編集部
今日はありがとうございました。

夢は、生徒の話が聞ける国語の先生になること。

大城 朱季(おおしろ しゅり) 2023年度入学 文学部 文学科 日本文学?文化コース

編集部
こんにちは今日はよろしくお願いします。大城さんは大学に入ったらやってみたかったことがあるそうですね。
大城
そうなんです。大学デビューで一度髪を染めてみたかったのです。
高校の時から思っていて、今一時的に髪を染めています。
編集部
大城さんが、国士舘大学に入ろうと思ったのはなぜですか?
大城
高校のときの国語の先生が国士舘大学の卒業生だったんです。私は先生になりたかったので、いろいろ相談したら、国士舘大学は教員の養成に力を入れてるよと教えてくださって、それで国士舘大学に入ろうと思いました。
編集部
大城さんも、国語の先生を目指しているのですか?
大城
はい、国語の先生になりたいです。中学校と高等学校の国語の教員免許を取りたいと思っています。
編集部
子どものときから、国語が好きだったのですか?
大城
小学生のときから好きでしたね。本を読むのが好きだったし、国語の問題を解くのも好きでした。
編集部
それで国語の先生になろうと?
大城
私は家庭環境がちょっと複雑で、それで学校の先生に関わっていただくことが多かったんです。小学生の時、1/2成人式などで将来の夢について考える機会がありまして、そのときも、もう学校の先生になって教壇に立っているイメージしかなくて。はい、ずっと国語の先生になりたいと思っていました。
編集部
大学をAO選抜で受験しましたよね。それはなぜですか?
大城
受験は最初からAO一本でと決めていました。というのは、私は高校のときに、勉強もしていましたが、それ以外にいろいろな活動をしていたんです。文化祭の実行委員長とか、体育祭の副委員長とか、生徒会とか学級委員とか。あと赤十字でボランティアも経験しました。せっかくそういう活動をしてきたので、その実績を活かせる入試の形態を選びたいと思いました。
編集部
部活動もやっていたのですか?
大城
はい、部活も放送部に入ってやっていました。全国高等学校総合文化祭やNHK杯全国高校放送コンテストなどで賞をいただくこともできました。そうだ、全国高等学校総合文化祭では、大会の実行委員も務めました。
編集部
多くの課外活動にたずさわってきたのですか。
大城
はい、文化祭とか体育祭とかって、いろんな人が集まるじゃないですか。みんなと力を合わせて、協力して何かを成し遂げるのが好きなんです。すごく楽しいし、充実感が得られるから。
編集部
AO選抜での入試の準備は大変でしたか?
大城
大変でしたね。特に「学習計画書」を提出するのが大変でした。大学で自分が何を学びたいかを書くのですが、やりたいことがありすぎて、まとめるのに苦労しました(笑)。
編集部
例えば、どんなことを書いたのですか?
大城
私は平安時代の文化に興味があって、いま本学で松野彩先生の「日本中古文学を読む(平安前中期)」の授業を受けているのですが、受験するときに大学のホームページで松野先生のことを調べて、「この先生のこの授業を受けたい」みたいなことを具体的に書きました。高校にチューターの制度があって、大学生の先輩が来てAO受験の指導をしてくれるのですが、それに毎日のように通っていました。他にも高校では、小論文の練習みたいなのもやりました。
編集部
面接試験ではどのようなことを聞かれましたか?
大城
教員養成を目指して教育学科の受験も考えましたか?と聞かれました。
編集部
どう答えたんですか?
大城
はい。私は先生になりたいのですけれど、日本文学と日本の文化が好きなので、その楽しさをみんなに教えたい、だから国語の先生を目指していると答えました。もともと国語が好きというのが根幹にあったので、それで国文学の方に進みたかったんです。
編集部
将来は、どんな先生になりたいと思っていますか?
大城
国語の楽しさを生徒に教えつつ、自分も国語の楽しさを理解していないといけないと思うので、国語が好きという気持ちを忘れないでいたいと思います。生徒に国語の楽しさを教えるなら、まずは自分が楽しまなくてはということですね。それから、私はいままで家庭環境のことなどがあり、先生にいろいろお世話になってきました。将来先生になって、クラスを受け持つことがあったら、生徒の話を聞いてあげられる先生になりたいと思っています。国語の楽しさを教えられる、生徒との距離が近い先生になりたいです。
編集部
ぜひ夢を叶えてください。今日はありがとうございました。
掲載情報は、2023年のものです。